沖縄美ら海水族館

2002 文化・教育施設

美ら海水族館は旧水族館の後方の山手側に位置し、海への眺望を遮らないよう山の斜面に沿って建っている。公園の景観に配慮し、できるだけボリュ-ムを小さく見せるように屋根を分節化し軒を低く抑えた。また、深い庇や雁行した壁面により建物全体に陰影を創り表情を与えた。その他に亜熱帯気候である沖縄の風土を考慮し、エントランス広場上部には暑い日ざしや雨を遮る風通しのよい半屋外のパーゴラ大空間を設けた。黒潮の海水槽では、魚類最大級のジンベエザメやマンタの飼育繁殖が求められ、水深10m、水量7500tの世界最大級の水槽が要求された。その大水槽の観客への見せ方についても、巾21.5m,高さ8.2m,厚さ60cmの大アクリルパネルを設け、臨場感を演出した。その他、海底からの観察が可能なアクアルームや、水槽のアクリルをシアターのスクリーンにするなど、訪れる人々がいろいろな角度から様々な状態で水槽を観覧できる空間づくりに力をいれた。