ヒルトン横浜(開発街区名称:ミュージックテラス)
2023 ホテル・観光

日本開国の地、横浜は西洋文化の流入とともに常に音楽が溢れている。「ミュージックテラス」は音楽をテーマにしたプロジェクトである。2万席を有する世界最大級の音楽アリーナ(Kアリーナ横浜)を核に、ホテル(ヒルトン横浜)・オフィス(Kタワー横浜)の3棟から構成され、人工地盤が街区全体を覆うことで賑わいのある一体的な「街」となる。
インテリアは「YOKOHAMA Déco」をコンセプトにホテルやアリーナVIPエリアのデザインをまとめている。20世紀初頭、横浜文化史において重要な役割を果たしているジャズが隆盛した当時、欧米を中心に展開されていたアール・デコ様式を現代の横浜に落とし込んでいる。
ホテル計画においては、ミュージックテラスに溶け込む活気あふれる建物を目指して、周囲との連続や回遊性を意識した計画が進められた。特に人工地盤上では、ホテルゲストのみならずミュージックテラスを訪れるあらゆる人々を迎え入れる「ゲート」や、屋外イベントが催される「広場」が設けられている。そこには高揚感を掻き立てる光や音、映像の演出を取り入れている。インターナショナルホテルチェーンとは、ともすれば同じ質を保つために均一的なものになりがちだが、「ヒルトン横浜」はそれらとは相反してエンターテインメントに特化した個性的なホテルである。